掲載日 1997/09/20

霊山歴史館 −謎を呼ぶ写真−

さて、今回の京都旅行の目的の大部分を占めるこの霊山歴史館。さすがに明治維新の総合資料館というだけあって、幕末の貴重な資料がたくさんありました。取りあえず、入り口のところにある土方歳三と坂本竜馬のスタンプを押し比べてみる。昇る太陽を思わせる竜馬スタンプに対し、なんとなく日暮れのどんよりとした歳三スタンプ、と感じたのは気のせいでしょうか。

私が訪れた時には特別展は催されていなかったので、まあ普段の常設展示をじっくりと見て周りました。

なかに霊山護国神社を数箇所から見れるモニターが置いてあるのですが、これが強烈。この護国神社には維新志士達のお墓が500位あるそうで、なかには坂本竜馬のように訪れる人の多いお墓があるのですが、そのお参りしている姿ごとモニターに映ってしまうんですね。

きっと竜馬を偲んで二人だけの時間に浸っているであろう人を、モニターで見ながら指差して笑ったりしてる人がいるわけです。きっ、きつい。絶対、可哀相。でも、いけないと思いながらもちょっと笑っちまったぜ。

さて、どきどきしながらも噂の別働第三旅団の集合写真にたどり着いた私。軍服を来てスナイドル銃をもった一隊の白黒写真。おぉっ、本当にわらじ履き!でも残念ながら、藤田氏は見つけられませんでした。どれよ?って感じです。まあ、白虎隊記念館にある肖像画だけが、私にとっては手がかりだったので、似た人は見つからなかったというだけなんですが。

もっとも、どの人だか知っている人は知っている(あたりまえ)藤田さんですが、最近では結構たくさんの人がご存知みたいですね。私もあるHPで知りました。でも自分で確認を取っていないのでここでの発言は避けたいと思います。

ちなみに、学芸員の方に少しお話を伺ったのですが、きっと大勢の人に聞かれたんでしょうねぇ、ガードが固い。以下 ちょっと会話。

私「別働第三旅団の写真についてなんですが」

学芸員A 今まで気軽にいろいろ話してくれていたのに顔色が変わる、変わりに学芸員B登場

私「あの中に写っている人達の名簿などはあるんですか?」

学芸員B「どうしてですか?」

私「あの中にいるかどうか確かめたい人がいるんですが」

学芸員B「斎藤一ですか?」

いや、藤田五郎です。と言おうと思ったけどなんとかこらえ、更に いえ、佐川官兵衛さんです とかボケをかますのもこらえ、「はぁ」と私

学芸員B (勝ち誇ったかのような笑みを浮かべ)「どれが斎藤一かは、プライベートだからお答えできません。」

待ってくれ、私が知りたいのはどれが藤田五郎かではなく、あの中に藤田がいるのかどうかなのだ。でも待てよ、ってことはあの中にいるんじゃん。まあいっか。

私「そうですか、お忙しいところどうも失礼しました。」

プライベートというからには、子孫の方々の意思とかもあるのでしょうし、その他いろいろな事情があるのだと思いますし、私もそれを尊重したいと思います。

私の一番の興味は本当にこの中に藤田五郎がいるのか?ということだったので、いる、という事が判ったからそれで良しとしましょう。これで膨大な西南戦争の資料の的を少し絞る事ができるんだいっ。

そんなわけで、入り口の売店で過去の特別展の資料を買ったり、会員の申し込みをして歴史館を後にした私達です。

写真の藤田氏とされる人に関しては「あれは、絶対変装とかしてるんだって、正体ばれないように。うん、絶対そう。」by 槍

この歴史館はオススメです。特に幕末に感心のある方にはうってつけ。


赤間先生の「斎藤一謎」が出版され、雑誌等にもこの写真が紹介されている今となっては、あんまり意味の無いレポートですが、当時の雰囲気(?)を感じていただければ、と。
ただ、この写真自体はアメリカの某大学の図書館で見つけた「日本の警察の100年」みたいな内容の本にも掲載されていたので、それほどレアなものだったわけではないようです。気が向いたら掲載しますね。(2001年追記)




(c) Copyright 1997-2001 1to5 All rights reserved.